SOLUTIONS — IN DETAIL
なぜ製品を一つに絞らないのか
製造業のシステムは、一つの製品ですべてを賄える構造になっていません。計画、設計、実行、経営管理では扱うデータの粒度も更新の頻度も違うからです。サオスが特定の製品に縛られない形で支援しているのは、この違いを無視した組み合わせが、稼働後にいちばん大きな負担になるからです。
四つの層で、見るものが違う
| 層 | 扱うもの | 見るべき点 |
|---|---|---|
| 設計(PLM) | 何を作るかの定義。部品表、図面、仕様の版 | 版が変わったとき、現場にいつどう伝わるか |
| 計画(スケジューラ) | いつ何をどれだけ作るか | 現場の実績が計画に返るか。返らないと計画が絵に描いた餅になる |
| 実行(MES) | 実際にどう作られたか。作業指示、実績、検査、在庫、保全 | 記録の粒度。粗すぎると後から追えず、細かすぎると現場が入力しない |
| 経営管理(ERP) | 原価、在庫、購買、会計 | MESとどちらが在庫の正を持つか |
この四つのうち、サオスが中核に据えているのは実行の層です。理由は単純で、ここが埋まっていないと上の層の数字が現実と合わないからです。計画も原価も、現場で実際に何が起きたかを取れて初めて意味を持ちます。
主に扱っている製品
DELMIA Apriso(ダッソー・システムズ)
MESの中でも、複数拠点への展開を前提に設計されている点が特徴です。標準の業務プロセスをテンプレートとして持ち、拠点ごとの差分だけを上書きしていく形が取れます。サオスは2021年からパートナー契約を結び、導入から稼働後の保守まで担当してきました。詳しくは DELMIA Apriso とは と 導入の進め方 にまとめています。
Centric PLM(Centric Software)
商品情報と設計変更の管理を担う層です。2022年からパートナーとして導入・保守を支援しています。実行側と組み合わせると、設計変更が現場に届くまでの時間が短くなります。
Asprova(アスプローバ)
生産スケジューラです。2026年から販売パートナーとして扱っています。計画の層を埋めるとき、MESから実績が返る構成にできるかどうかが要点になります。
製品選定で見落とされやすい三つ
1. 機能一覧では差が出ない
比較表を作ると、どの製品も同じ機能を持っているように見えます。差が出るのは、その機能を自社の業務に合わせるときに、設定で済むのか作り込みが要るのかという点です。ここは実物を触らないと分かりません。
2. 二拠点目のことを考えていない
一拠点目を「その工場専用」に作り込むと、二拠点目でほぼ作り直しになります。展開の予定があるなら、製品選定の段階でテンプレート化のしやすさを見ておく必要があります。
3. 稼働後に誰が触るのかが決まっていない
製品ラインが変われば帳票もマスタも変わります。そのたびにベンダーに依頼する前提だと、費用と時間が積み上がります。自社で触れる範囲がどこまでかは、製品によってかなり違います。
組み合わせの設計もお引き受けします
単体の導入ではなく、四つの層をどうつなぐかの設計からご一緒できます。どの層から着手するか、どこまでを最初の対象にするかは、いまの業務と既存システムの構成を見せていただければご提案できます。
よくある質問
- すでに入っているERPは活かせますか。
- 活かせます。MESとERPは役割が違うため、入れ替えではなく境界を決める作業になります。在庫、原価、部品表をどちらが持つかを先に決め、連携の方向を一本にしておくと運用が軽くなります。
- MESとスケジューラ、どちらを先に入れるべきですか。
- 状況によりますが、実績が取れていない状態でスケジューラだけ入れても、計画の精度は上がりません。現場の実績が取れる仕組みが先にあるほうが、順番としては素直です。
- 扱っていない製品でも相談できますか。
- できます。特定製品の導入そのものより、どの層に何を置くかの設計にご相談が多くあります。製品が決まっている場合も、その製品でどこまで満たせるかの見極めからお手伝いできます。
- 中小規模でも対応できますか。
- できます。全社一斉ではなく、対象工程を絞って始める形が取れます。効果が見えてから広げるほうが、結果として速いことが多いです。










